俺ルール!―自閉は急に止まれない
ニキ・リンコ

定価: ¥ 1,680
販売価格: ¥ 1,680
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発売日: 2005-07
発売元: 花風社
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自閉の世界が垣間見える
常に息子の世界を知りたいと思っていました。同じ視点に立ったつもりでも、感じていることは全然違う。それを身近に明快に教えてくれます。どんなにこちらがわかり易く説明したとしても、入力方法が違う。そして、息子が内心どれだけ苦労しているかということの計り知れなさを限りなく切なく感じました。それこそたくさんのアスペルガー、発達障害の本を読みました。この本は内側から本人だけしか感じることの出来ない「感じ」を表しています。
非常に同じ表現と意味合いの繰り返しがあり、読みにくい面もありますが、やはりそれは著者が苦労している問題そのものだと受け止めることが出来ます。
専門用語もなく、非常に平易に書かれているのでまず自閉症の世界を垣間見て理解する一歩にお薦めです。
雨の日の水やりの話
濃密度では「自閉っ子、こういう風にできてます!」の方がよいと思うが、本書は気軽に楽しく読むことができ、内容はやはり非常に興味深いものでした。
個人的には選択肢の提示の仕方や、焼き海苔缶に写真を未整理のまま放り込んだような記憶のあり方、雨の日の水やりの話などが印象に残っています。
アスペルガー者である著者が描く自閉症の主観的世界
アスペルガー者である著者が描く自閉症の主観的世界。アカデミックな本ではなく、体験談・経験談の類の本。文字が大きいので、300ページあるがすぐ読めると思う。
本書は特に章立てもなく、口述筆記風の文章がツラツラと続く。前半1/3までは、幼い頃や学校時代の(アスペルガー者ならではの)失敗談を綴っただけの本なのかと思ったのだが、途中からそうした失敗を引き起こす認知様式や思考様式への言及も増え、中盤?後半は面白く読んだ。著者の記述はあくまで主観的なもの、経験談ではあるけれども、客観的・統計的立場に立つ(いわゆる)専門家の文章にはないある種の「凄み」が備わっているように思う。
本書には自閉症スペクトラム全般についての解説は含まれないので、この領域に関して全く未知の読者には概説的な本をあらかじめ一読しておくことをオススメする。
本書の中で、自閉症者に選択を求める際のうまい情報提示の仕方という話が出てくる。これが面白かった。全体像を先に示して、常に今どこにいるのかを明示する、というだけの話なのだ。誰だって全体像を先に提示してもらった方が話を理解しやすくなる。自閉症の人を困らせないような工夫・ノウハウの社会的な蓄積というものは、世の中のほとんどの人にも大いに役立つものだろうと思う。それは、ユニバーサルデザイン同様、特別な人のための余計なコストを社会全体で負担する、ということではなくて、共有されれば誰にとっても望ましいものなのに一部の人しかもっていないノウハウを社会全体で共有する、ということなのだと思う。